社長の本音 NO.209
日本経済は日銀の利上げ発表を受けて為替や株が大きく動いていますが、全体としては好調を維持しています。
しかしながら個人消費は伸び悩んでいます。5月の実質賃金速報の発表がありましたが、26ヶ月連続で減少しています。
労働者の給与総額は1.9%増となっていますが、物価を反映した実質賃金が1.4%減となっており、もう暫らく消費者の買い控えは続きそうです。
また業種、業態を問わず日本の国内市場は縮小傾向にあると言われています。
日本の人口の速報値が出ましたが、今年1月時点の人口が昨年より86万人減となっています。
縮小する市場で生き残るためには「自社は何を提供する会社か、お客様から見た自社の存在価値は何か」を明確にしてお客様に選ばれる会社にしなければなりません。
価格競争で身を削るのではなく得意先や仕入先の要望や問題点を明確に把握して同業他社との差別化につなげて行くことが求められます。
また、目指すビジネスモデルがエンドユーザーにとってメリットがあるのか、エンドユーザーに喜ばれる提案なのかも常に考えながら進んで行きたいと思います。
当社の73期も早4ヶ月経過しました。
7月の実績は昨年対比で売上105.6%・売上総利益112.8%・商品在庫104.8%・営業費118.0%という数字で終わりました。
売上、売上総利益ともに予算には届きませんでしたが何とか昨年実績は上回りました。
商品的に好調であったのは帯〆、帯揚げ、草履バックなどの和装小物と非呉服で逆に苦戦したのはこれまで好調に推移してきました浴衣関連商品です。浴衣の売上のピークである7月にほぼすべての業態で浴衣の数字が昨年を下回りました。なぜ苦戦したのかをよく分析して来年のモノ作りを進めて行きたいと思います。
地域的に好調であったのは近畿圏で、それ以外の地域は概ね苦戦しました。
4月から7月の通期の実績ですが、昨年対比で売上118.2%・売上総利益111.6%・営業費104.1%で増収増益を維持しています。73期の第一四半期は非常に良いスタートを切ることができましたが、産地の生産の落ち込みや大手信販会社の和装業界に対してのハードルが厳しくなっていること等、不安材料が多くあります。
昨年は8月・9月と前年の数字を大きく落とし苦戦しました。
今年は最悪でも昨年実績はクリアして上半期に出来るだけ多く貯金を作り、余裕のある形で下半期に臨みたいと思います。
引き続きご指導、ご協力よろしくお願い致します。